「子どもの歯並びが気になるけれど、なるべく自然な形で治したい」そんな保護者に注目されているのが、小児期から始められるマイオブレース矯正です。

これは、従来のワイヤーやブラケットを使わずに、歯並びの乱れの原因にアプローチする、新しい考え方の矯正方法です。マイオブレース矯正の特徴は、取り外し可能な専用マウスピースを使い、子どもの成長段階に合わせて口腔機能や習癖の改善を目指ものです。

歯並びが悪くなる原因は、遺伝だけではありません。

口呼吸や舌の位置の悪さ、間違った飲み込み方など、日常的な癖や筋機能にあることが多いとされます。マイオブレースは、これらの原因を早期に正すことで、自然な顎の発達や正しい歯並びを促すのです。

この矯正は、一般的に5~10歳の成長期の子どもが対象となります。成長中の骨格や筋肉に働きかけるため、無理なく、痛みも少ないのがメリットです。また、日中1~2時間と就寝時に装着するだけなので、学校生活への影響もほとんどありません。さらに、見た目にも目立たないため、矯正器具に抵抗がある子どもでも取り組みやすいという点でも支持されています。

マイオブレース矯正では、マウスピースの使用に加えて、呼吸・姿勢・舌の位置・飲み込み方などを改善する筋機能療法というトレーニングも同時に行います。これにより、矯正後の後戻りリスクを軽減し、長期的な口腔環境の健康維持にもつながります。

ただし、この矯正法は本人の協力が不可欠となります。正しい装着とトレーニングを継続できるよう、家庭でのサポートも重要となるため、歯科医院では保護者への丁寧な説明と指導が行われることが多く、家族と一緒に進めていくスタイルが一般的です。

将来的な本格矯正を避けたい、なるべく自然に歯並びを整えたいと考えるなら、小児期からのマイオブレース矯正は非常におすすめといえますので、気になる方は、小児矯正に詳しい歯科医院で相談してみましょう。